ドルコスト平均法は積立投資のことですが、その仕組みとメリットなどを簡単に解説していきます。投資の世界では、度々使われる頻出単語なので、理解しておきましょう。
この記事はこんな疑問を解決します
・ドルコスト平均法の仕組みがわかる。
・ドルコスト平均法と定量購入の違いが分かる。
・ドルコスト平均法は長期投資に向いている。
1 ドルコスト平均法のしくみ
ドルコスト平均法とは、一定の金額を毎月または四半期などの定期の期間ごとに、同じ投資対象を同じ金額ずつ買い続ける方法のことです。積立投資とも言い、長期投資に向いています。
ドルコスト平均法で投資した場合の例を示します。
(例)
S&P500に連動したインデックス投資をしようとします。投資信託を毎月2万円ずつ定額で買い付けます。(今回は分かりやすく日本円で手数料なしで買い付けます)
このように、同じ金額を定期的に購入していくので、価格が低い時の購入量が多くなり、価格が高い時の購入量は少なくなります。
2 メリット・デメリットは?
まず、投資は積立投資だからといってリスクがゼロになるわけではありません。当然元本割れする可能性もあります。
投資のパフォーマンスは
・アセットアロケーション
・ポートフォリオ
・時間的分散
に依存しているといわれています。
9割型、アセットアロケーションに依存しているとのことですが、もちろん時間分散はリスクを少し軽減することができるので意識はしておきましょう。
その基本の考え方をもとにメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
インデックス型の投資信託やETFなどの購入時、毎月定額を継続的に投資することで、高値で買ってしまうのを回避でき、安値で買いそびれてしまうことも回避できるという自動的に時間分散ができる方法。
デメリット
積立投資では一括投資よりも購入の回数が増えるので、買い付けに手数料がかかる場合、その度にコストが発生してしまいます。
このようにメリット・デメリットはありますが、購入手数料がかからないものを選べば、自動的に購入されるので精神的にも購入タイミングを見計らう必要がないので、精神的にも多少は安定しながら投資ができる方法です。
3 定量購入との違い
積立の方法としては2種類
① 定額購入(ドルコスト平均法)
➁ 定量方法
があります。
株価が上がったり下がったりしても、
①では 毎月20,000円分を購入する
➁では 毎月1000株購入する
このような違いがあります。
①と➁では1株あたりの購入単価が異なってきます。
下の図で説明していきます。
ドルコスト平均法
単価 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 |
購入数 | 100株 | 80株 | 133株 | 160株 | 66株 | 57株 | 114株 | 72株 |
購入額 | 20000 | 20000 | 20000 | 20000 | 20000 | 20000 | 20000 | 20000 |
1株平均価格 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 |
ドルコスト平均法では、株価が変動しても、1株あたりの購入価格は変わりません。
定量購入(100株)
単価 | 200円 | 250円 | 150円 | 125円 | 300円 | 350円 | 175円 | 275円 |
購入数 | 100株 | 100株 | 100株 | 100株 | 100株 | 100株 | 100株 | 100株 |
購入額 | 20000 | 25000 | 15000 | 12500 | 30000 | 35000 | 17500 | 27500 |
1株平均価格 | 200円 | 225円 | 200円 | 181円 | 205円 | 229円 | 221円 | 228円 |
定量購入では、移動平均法で計算すると購入量を定量購入した場合には、平均購入価格が変動してしまいます。
このように毎月、同じ量を購入する方法より、価格が高い時は控えめに自動的に調整され、1株当たりの購入単価が平均化されます。
4 ドルコスト平均法で長期投資を始めよう
積立投資は、個別株と異なり、少額からでも始められるので、20代、30代の方にもやりやすいです。金利の低すぎる日本の銀行にすべてのお金を預けているよりはもったいないです。お金に働いてもらうためにも、少額からでいいので、ぜひ積立投資を始めてみましょう。
ちなみに私の初めての投資は
つみたてNISA枠を使って
S&P500連動の投資信託
eMAXIS Slim 米国株式インデックスファンドに
月額33,333円の積立投資(ドルコスト平均法)
から始めました。
長期投資を目的としているので、途中で解約する可能性もありますが、基本的にはつみたてNISAが有効な20年間は保有し続けるつもりで始めました。
ドルコスト平均法で時間分散をし、さらに長期投資で時間をかけて右肩上がりになっていくのを待つ。上がり幅は緩やかにはなりますが、その分ふれ幅もゆるやかになるため、ある程度利回りも平準化されてくると見込まれる長期保有目的のものとしては自分に合った投資方法かなと思っています。
投資には正解はないと思いますが、初心者の方でもマイペースに始められるので、おすすめです。ぜひ簡単なので始めてみましょう。