今回は、Amazonせどりで登録する上で知っておくべき【出品形態】についての解説です。
Amazon販売では、まずアカウントを登録しますが、この登録の前に知っておかなければならないことがあるのを知っていますか?
私は、独学でAmazonせどりを始めましたが、Amazonで販売用のアカウントを作成する時に、さっそく疑問点がありました。それは、出品形態についてです。当たり前のように、『大口出品』と『小口出品』の選択を迫られましたが、正直、分からないですけどと思いました。最初は登録の時から、右往左往して何も分からなかったそんな超初心者の私でも、せどりは頑張れば頑張るだけ結果が出る。Amazon販売1年目から売上1900万円を出すことができました。
今回は、2つの出品形態の違いを徹底比較!についてお話します。
Amazonの出品形態には、大口出品と小口出品があります。2種類あるのは分かりましたが、どんな違いがあるのかを理解しましょう。Amazonで販売するにはまずAmazonの仕組みを最低限知ることが重要です。
目次
Amazonの二つの出品形態
まず、Amazonで販売したい場合、2つの出品形態からどちらかを選択しなければなりません。
①大口出品
➁小口出品
細かく見れば色々と、違いがあるのですが、表を用いてざっくり比較してみます。
結構色々と違いがあるように見えますね。
大口出品と小口出品の比較
上の表で見たように、大口と小口では金額や受けられるサービスが異なってきます。
私が抽出した9つの項目を比較していきます。
①出店するための手数料
➁ショッピングカートの取得
➂一括出品ツール・各種レポートの利用
④出品カテゴリー制限
➄新規出品登録
⑥購入者が選択可能な決済方法
➆オプションサービス
⑧出品者独自の配送に関する設定
⑨法人向け販売機能
それぞれどんな仕組かを解説した上で、大口と小口に該当するサービスか否かをお話しします。
①出店するための手数料
Amazonで出店するためには、手数料がかかります。これは、大口でも小口でもかかりますが、手数料の体系が異なります。
大口出品 | 小口出品 | |
月額登録料(毎月固定) | 5,390円(税込) | - |
基本成約料(個数に比例) | - | 1点販売ごとに110円(税込) |
大口出品は、商品が売れていなくても月額5390円かかります。
一方、小口出品は、商品の売れた個数によって1個あたり110円がかかります。
つまり、売れた個数によって、1ヶ月にかかる手数料が、大口と小口のどちらが安いか変わる
別記事でも紹介していますが、
【大口出品と小口出品のどちらの手数料が安いかは、販売個数50個が分岐点】
となります。
➁ショッピングカートの獲得
これはAmazonの売上げに大きく影響を与えるシステムです。
ショッピングカート(以下、カート)を獲得すると、ユーザーから商品を購入されやすくなります。
カートについては、長くなるので別記事で紹介しますが、要するに、Amazonの商品ページの赤塗部分(下図参照)に自分たちのストアが表示されれば、カートを獲得できているということです。
そして、商品ページに表示されているということは、ユーザーはあえて自らストアを選ばない限り、『購入ボタン』を押せばあなたのストアの商品が自動的に購入されるという仕組み、これがカートの獲得です。
カートの獲得には様々な条件があり、Amazonのシステムで判定されているので、明確な基準は明かされていません。しかし、大前提として大口出品者でなければカートは獲得できません。
大口出品 | 小口出品 | |
カートの獲得 | あり | なし |
これは、非常に大きな違いなので必ず覚えておいてください。
➂一括出品ツール・各種レポートの利用
【一括出品ツールの利用】
Amazonで商品を販売するためには、商品を出品しなければなりません。
出品の時には、必要情報をいくつか入力しなければいけません。
必要情報は
・出品者SKU
・コンディション
・コンディション説明
・販売価格
・在庫
・ポイント
などです。
これを本来、すべて入力して登録する必要がありますが、大口出品であれば、一括で登録できる一括出品ツールを利用することができます。
出品数が多いほど一括出品ツールを利用した方が作業を効率化できます。
ただし、最初に挙げたようにそもそも出品するための手数料が小口出品の方がお得になる分岐点は49個以下なので、それぐらい出品数が多ければ、あまり一括出品ツールは必要ないです。
【各種レポートの利用】
Amazonでは、様々なレポートを提供してくれます。
・ビジネスレポート
・決済レポート
・ペイメントレポート
など、データ分析に役立つレポートがあります。
商品の売上数・売上額・サイトのアクセス数・商品ごとの購買率などの細かいデータを見てお客様や市場の動向を分析することができます。
このような分析は事業拡大にとって、重要なことです。
しかし、このレポートも小口出品では利用できません。大口出品のみが利用できることを覚えておきましょう。
大口出品 | 小口出品 | |
【一括出品ツールの利用】 | あり | なし |
【各種レポートの利用】 | あり | なし |
販売数が多かったり、今後規模を拡大したい場合には大口出品でこれらのサービスの利用が必須になりますね。
④出品カテゴリー制限
Amazonでは、カテゴリーによって商品が分類されています。
そして商品のカテゴリーによっては、【カテゴリー制限】といって、そのカテゴリーを出品したいなら事前に許可してね~といった規制があります。
この事前にカテゴリーの許可を申請することをカテゴリー申請と言いますが、これは大口出品にしかできないんです。
要するに小口出品の場合、カテゴリー制限がかかっていても申請ができないので、小口である以上、特定のカテゴリーの商品は出品できないんです。
カテゴリー制限にかかる主な例
・ヘルス&ビューティー
・時計
・シューズバッグ
・食品&飲料
・ジュエリー
・時計
・ペット用品
・コスメ
これらのカテゴリーについては出品が制限されています。
小口出品の場合、商品を仕入れる時に、「これ利益とれそう!」と思っても、カテゴリー制限に引っかかっていたら出品できないので十分に気をつけてください。
大口出品 | 小口出品 | |
カテゴリー申請 | あり | なし |
➄新規出品登録
新規出品とは、Amazonにない商品を出品したい場合、自分でカタログを作成して新規で出品しなければなりません。
例えば
・自社商品
・市場にない新たな商品
・カタログにないマイナー商品
これらを出品したい場合、大体がAmazonの既存のカタログはありません。そういった場合に、自分でカタログを作成し、認められれば、商品を販売できるのですが、小口出品ではこの新規出品ができません。
大口出品 | 小口出品 | |
新規出品登録 | あり | なし |
このように、小口出品では新規出品できないので、相乗り出品(誰かが出品している商品を自分も販売する)のみであることを覚えておきましょう。
⑥購入者が選択可能な決済方法
ユーザーがAmazonで商品を購入する場合、購入者は決済方法を選択できます。
この決済方法が多いと、売上にも影響する場合があります。
人によっては「クレジットは絶対使わない」とか「代金引換が良い」とかこだわりがあるものです。
決済方法の選択の幅が広い方が好まれる傾向にはあります。
そして、大口出品と小口出品では選択できる決済方法が違うので、抑えておきましょう。
大口出品 | 小口出品 | |
クレジットカード | あり | あり |
Amazonギフト券 | あり | あり |
Amazonショッピングカード | あり | あり |
コンビニ払い | あり | なし |
代金引換 | あり | なし |
携帯決済 | あり | あり |
Edy支払い | あり | なし |
請求書払い | あり | あり |
キャッシュレス時代ではありますが、まだまだ現金の方が安心すると考える方はいますので、そういう意味でも大口出品がやりやすいでしょう。
➆オプションサービス
これはAmazonで出品者が利用できる様々なサービスのことです。
主に3つあります。
・FBA
・マケプレプライム
・広告サービス
1つずつ説明しますね。
【FBA】
これはFullfilment by Amazonの略でAmazonが提供する物流サービスのことです。商品管理や注文処理、出荷、配送、カスタマー対応まですべてAmazonが行ってくれます。
結構至れり尽くせりなサービスで、副業で時間がない私にとっては、絶対になくてはならないサービスです。
このサービスについては、大口出品でも小口出品でも利用可能です。
ありがたいサービスですが、もちろんFBA手数料はかかりますのでご注意を。
【マケプレプライム】
マケプレプライムはAmazonが提供するプログラムのことです。
通常FBAを利用してAmazon倉庫から商品が出荷される場合にプライムマークがつきます。
FBAは大口出品でも小口出品でも利用できるのでFBAを利用すればプライムマークがつきます。プライムマークは、購入者にとって、信頼があるため、プライムマークがついていると売上アップも期待されます。
大口出品では自社商品でもマケプレプライムを利用すれば、「送料無料」や「お急ぎ便無料」などのメリットは、あります。
【広告サービス】
Amazon内で設定できる広告サービスのことです。
広告サービスを利用するとAmazonの検索結果に自分が出品している商品が表示されます。
これは大口出品でしか利用できないサービスです。
広告を出すことで、購入者にとって目に留まるので、売上アップにつながる効果があります。
大口出品 | 小口出品 | |
FBA | あり | あり |
マケプレプライム | あり | あり(FBA利用時のみ) |
広告サービス | あり | なし |
⑧出品者独自の配送に関する設定
これには大きくわけて2つあります。
・配送料金の設定
・日時指定の設定
【配送料金の設定】
配送料について、大口出品では独自の配送料金を設定できますが、小口出品では配送料を設定できず、一律で決まっています。
大口出品の配送料
3種類のうちいずれかの配送料を個別に設定できる。
重量課金制 | 商品個数制 | 購入金額制 | |
説明 | 「配送1件ごと」の金額と「重量(1kgあたり)」の金額を足した金額が配送料になります。 | 「配送1件ごと」の金額と「商品1点ごと」の金額を足した金額が配送料になります。 | 購入金額に応じて、配送料が変わります。 |
例 | 配送1件ごとの金額を340円、重量1kgあたりの金額を100円と設定している出店型出品者から、10kgの商品を購入した場合の配送料は、340円(配送1件ごと)+(100円×10kg) (重量) = 1340円 | 配送1件ごとの金額を340円、商品1点ごとの金額を100円と設定している出店型出品者から、商品を3点購入した場合の配送料は、340円(配送1件ごと)+(100円×3個)(商品数) = 640円 |
小口出品の配送料
一律で配送料がカテゴリーごとに基本的に決まっています。
【日時指定の設定】
お届け指定日について、大口出品では設定することができ、小口出品は設定することができません。
大口出品 | 小口出品 | |
配送料金の設定 | あり | なし |
日時指定の設定 | あり | なし |
⑨法人向け販売機能
Amazonでは、法人向けのサービスの充実をはかっています。
・ユーザーである個人事業主・法人にも法人価格になる
・請求書払いが可能である
・複数ユーザーで利用できる
このように法人向けの機能を充実させることで法人の顧客獲得を目指していますが、こういったサービスは大口出品でしか利用できません。
大口出品 | 小口出品 | |
法人向け販売機能 | あり | なし |
【まとめ】2つの出品形態の違いを徹底比較!
■大口出品と小口出品で以下の項目の有無を徹底比較しました。
①出店するための手数料
➁ショッピングカートの取得
➂一括出品ツール・各種レポートの利用
④出品カテゴリー制限
➄新規出品登録
⑥購入者が選択可能な決済方法
➆オプションサービス
⑧出品者独自の配送に関する設定
⑨法人向け販売機能
結論、大口出品にしておけば、月額手数料が固定費としてかかるが、様々なサービスを受けることができ、売上アップを期待できる。
Amazonの2つの出品形態、大口出品と小口出品について徹底比較しました。
なかなか、大口と小口の違いはイマイチ分かりづらいです。初心者のときはとても悩むところです。もちろんいつでも大口⇔小口は変更可能ですが、Amazonでの販売を頑張ろうとしている方には最初から大口出品で登録することをおすすめします。徹底的に比較してもやはり大口出品がおすすめです。最初のうちは固定費でペイできずマイナスになることもあるかもしれませんが、継続していれば必ず全体でプラスになるときがきます。諦めずにぜひ規模拡大を狙った大口出品でトライしてみましょう。